航空母艦におけるジェット・ブラスト・ディフレクター
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当初のジェット・ブラスト・ディフレクターCVA-60 サラトガの竣工時に装備されていたもので、起倒式ではなく90度回転させて甲板下に収納する方式となっている(画像は展開される途中の状態である)。 現代の空母に装備されている起倒式のジェット・ブラスト・ディフレクター ウィキメディア・コモンズには、航空母艦におけるジェット・ブラスト・ディフレクターに関連するメディアがあります。 航空母艦(空母)の飛行甲板上に設置されている支援装備で、主にカタパルトのスタート位置後方にあり、ジェット航空機の射出時に展開する。その用途は、地上用のものと同じく射出するジェット航空機の噴気から後続機や周囲の作業員等を守るものである。 第二次世界大戦後、ジェットエンジンを搭載した航空機が艦上機(CTOL機)として空母で運用されるようになった頃、ジェットエンジンの噴気や炎熱によって事故が続出し、事故防止のための措置として開発された。当初は正方形の小型のものであったが、航空機が大型化しエンジンが大出力化するに従い、JBDも大型のものとなってゆき、熱に耐えるために冷却機構が装備されるようになった。 JBDは航空機がカタパルト射出位置に到着するのに合わせて展開されると同時に、内蔵されている配管に冷水を巡回させる。これにより、ジェットエンジンからの噴気及び炎熱からJBD自体を守る。航空機がカタパルトから射出された後は飛行甲板に収納され、(存在するなら)後続のジェット航空機が所定の位置につく邪魔にならないようにする。そして後続機が所定の位置に着いたなら、JBDは再び展開される。 なお、空母に装備されているものと同じJBDが地上設備として設置されている例もある。これは、ジェット艦上機の開発や試験の際に、空母と同じ環境で実際のテストを行うための設備である。 構造図 待機中のF/A-18C 発艦するT-45C
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