自己完結性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 03:18 UTC 版)
自己完結性とは、軍隊が食料・エネルギー(燃料・電源)・通信・移動などの生存、ひいては作戦行動の遂行に必要なインフラを自分たちで用意する能力である。 軍事施設には武器弾薬、発電施設や通信施設などが常に維持・保管されており、一定の自己完結性を維持している。これは戦争においてインフラが破壊された地域、またインフラが元々無い地域で作戦行動をすることもあることを想定しているためである。 インフラが破壊され、消防が活動できなくなる大規模災害において軍隊が有用な理由はここにある。さらに軍隊では部隊の構成員や物品が不足した場合を考慮し、その能力を代替できるように準備がなされている。これは殊に指揮系統の維持は統率上の観点からも最重要とされる。 自衛隊においては、超長波や衛星電波を利用した(既存の電話回線やインターネットに頼らない)通信システム、各基地・駐屯地における燃料の確保の他、 食料:戦闘糧食II型、野外炊具1号(改) 入浴:野外入浴セット2型 医療:野外手術システム、野外病院 等がある。有事における最前線はともかく、師団段列などではできるだけ平時に近い生活環境を用意することが士気の維持に不可欠であることを米軍の戦訓などから学んだためであるが、近年では災害派遣で民間人を優先して利用することが多い。
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