肝臓のCT解剖学とは? わかりやすく解説

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肝臓のCT解剖学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 00:13 UTC 版)

コンピュータ断層撮影」の記事における「肝臓のCT解剖学」の解説

肝臓の部位診断においては区域解剖が非常に重要となる。これは部位によって手術法異なるからである。肝臓外科の手術としては亜区域切除区域切除切除拡大右葉切除知られている。肝臓の区域診断をするに当たって肝臓の構造物手掛かりとすることが多い。肝門とは左葉内側区(S4)と尾状S1)の間隙であり、門脈肝動脈胆管の出入り口である。肝円索裂は肝円索(胎生期の臍静脈)の付く場であり外側区(S2,S3)と内側区(S4)を境界する。静脈索裂は胎生期の静脈管走っていた間隙で尾状S1)と外側区(S2,S3)を境界する。下大静脈溝と胆嚢窩を結ぶ線をカントリー線といい、外科的左葉右葉境界する。これらはCTにて常に確認できるわけではない後述する脈管系確認しにくい時は非常に役に立つ。肝区域、肝亜区域診断するには脈管系が一番分かりやすい肝臓の血管基本構造は各亜区域中央門脈が各亜区域境界を肝静脈走行することである。門脈には肝動脈胆管並走し、この構造肝小葉レベルまで存続する。肝静脈大きく左、中、右の3本基本とする。左肝静脈本幹は左葉外側区(S2,S3)の中央走り外側後亜区(S2)と外側前亜区(S3)を境界する。中肝静脈本幹は内側区(S4)と右葉前区(S5,S8)を境界する。これはカントリー線にほぼ一致する境界となる。右肝静脈本幹は右葉中央貫き右葉前区(S5,S8)と後区(S6,S7)を境界する。不思議なことに右葉の上下亜区を境界する構造存在しない門脈本幹は左葉主枝右葉主枝分かれる左葉は肝円索裂に入り、まず外側後亜区域分枝し、さらに腹側延びて左右に外側前亜区域内側区域分かれる。この部分はかつて臍静脈交通していたためU点という。右葉は前区域と後区域分かれる。前区域は前上亜区域、前下亜区域分かれる。後区域分枝部はP点といわれる。後区域は後上亜区域と後下亜区域分かれる門脈支配する区域合わせてPx表現することもある。たとえば、前上亜区域(S7)の中央を走る門脈P7である。 クイノー分類は肝亜区域表現でよく用いられる、これは肝臓の内臓面からみて反時計回り番号振ったのである内臓面から確認できない右葉前上亜区をS8としている。 クイノー分類区域従来呼称S1 尾状 尾状 S2 外側後亜区 外側S3 外側前亜区 外側S4 内側区(方形内側区 S5 前下亜区 前区 S6 後下亜区 後区 S7 前上亜区 前区 S8 後上亜区 後区

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肝臓のCT解剖学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/18 10:19 UTC 版)

肝臓」の記事における「肝臓のCT解剖学」の解説

肝臓の部位診断においては区域解剖が非常に重要となる。これは部位によって手術法異なるからである。肝臓外科の手術としては亜区域切除区域切除切除拡大右葉切除知られている。 肝門とは左葉内側区(S4)と尾状S1)の間隙であり、門脈固有肝動脈入口胆管の出口である。肝円索裂は肝円索(胎生期の臍静脈)の付く場であり外側区(S2,S3)と内側区(S4)を境界する。静脈索裂は胎生期の静脈管走っていた間隙で尾状S1)と外側区(S2,S3)を境界する。下大静脈溝と胆嚢窩を結ぶ線をカントリー線といい、外科的左葉右葉境界する。これらはCTにて常に確認できるわけではない後述する脈管系確認しにくい時に役に立つ。肝区域、肝亜区域診断するには脈管系が一番わかりやすい肝臓の血管基本構造は各亜区域中央門脈が各亜区域境界を肝静脈走行することである。門脈には肝動脈胆管並走し、この構造肝小葉レベルまで存続する。肝静脈大きく左、中、右の3本基本とする。左肝静脈本幹は左葉外側区(S2,S3)の中央走り外側後亜区(S2)と外側前亜区(S3)を境界する。中肝静脈本幹は内側区(S4)と右葉前区(S5,S8)を境界する。これはカントリー線にほぼ一致する境界となる。右肝静脈本幹は右葉中央貫き右葉前区(S5,S8)と後区(S6,S7)を境界する。 門脈本幹は左葉主枝右葉主枝分かれる左葉は肝円索裂にはいり、まず外側後亜区域分枝し、さらに腹側延びて左右に外側前亜区域内側区域分かれる。この部分はかつて臍静脈交通していたためU点という。右葉は前区域と後区域分かれる。前区域は前上亜区域、前下亜区域分かれる。後区域分枝部はP点といわれる。後区域は後上亜区域と後下亜区域分かれる門脈支配する区域合わせてPx表現することもある。たとえば、前上亜区域(S7)の中央を走る門脈P7である。

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