聴覚障害者コミュニティの反応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 06:02 UTC 版)
「コーダ あいのうた」の記事における「聴覚障害者コミュニティの反応」の解説
『USAトゥデイ』はの映画に対する聴覚障害者の様々な反応を報じている。彼らは聴覚障害者の俳優のキャスティングと演技を賞賛し、聴覚障害を持つキャラクターが自立した性的に活発な人物として描かれていることはこれまでのスクリーン上の描写とは好対照であると評価している。非営利団体のリスペクトアビリティ(英語版)の副会長であるデルバート・ウェッターは「障害者が無力で救われるべき孤独な魂として描かれた物語を多く見てきた後、聴覚障害者が中小企業の経営者で漁業コミュニティのリーダーであり、物語中の健常者と同等、あるいはそれ以上の深みとニュアンスを持つことはとても新鮮なことだ」と述べた。聴覚障害者の作家のサラ・ノヴィッチもまた「これらの登場人物が性的な存在であることがよかった。障害者は映画や本の中で去勢されたりバージンであったりすることが多いが、それは極めて退屈で不正確だ」と述べた。 センシティビティ・リーダーでヤングアダルト作家のジェナ・ビーコムは映画の多くが「誤って伝えていること、特に聴覚障害者が2021年に繁栄するための技量と能力」を発見し、「聴覚障害者の表現の向上に貢献するという意味でこの映画の存在に興奮し、可能ならば更に良い表現のための機会が増えて欲しい」と述べつつ、「映画が聴覚障害者とコーダの経験をいかに否定的に描写しているかに非常に不安を感じた」と評した。自身も歌手の親であるビーコムは「耳が聞こえないということは音楽を楽しめない、あるいは他の人の楽しみを理解できないということだ」というこの映画の前提に根拠がない事を指摘した。ノヴィッチもまた「彼女はどんな勉強でもしていた可能性があり、実は第一世代大学生の物語は音楽がなくても説得力があったと思っている。(中略)私はこれが面白い物語になるために音楽の要素が必要だったとは思わない」と述べた。 またノヴィッチとビーコムは障害を持つアメリカ人法によって、専門の通訳が必要とされる状況でも子供が聴覚障害の両親のために通訳をする描写があると批判した。
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