美しい森林づくり推進国民運動

農林水産省によれば、現在国内には90年以降に間伐などの手入れがされ、京都議定書の第一約束期間最終年の2012年までに新たな森林施業を行わなくても温室効果ガス削減の「算入対象森林」となる育成林が450万ヘクタールあるそうです。また今後に間伐などの手入れを実施することで2012年までに新たに算入対象森林となる育成林も225万ヘクタールあります。これを合わせた675万ヘクタールで910万炭素トンの温室効果ガス吸収量が見込めます。
また、天然生林も国有林を中心として保安林面積の拡大を推進しており、算入対象森林は660万ヘクタール(吸収量280万炭素トン)あります。単純に計算するとこれらの吸収量は1190万炭素トンですが、京都議定書で認められている森林吸収量1300万炭素トン(3・8%分)を確保するためには、さらに110万炭素トンを吸収する算入対象森林が必要なのです。そのため農林水産省では2012年までに毎年20万ヘクタールの追加的な森林整備を実施することを決めました。
この間伐などの森林整備を進める上で重要になるのが「美しい森林づくり推進国民運動」なのです。森林整備の推進に対する国民世論の形成や森林・林業に対する理解を深めてもらうために、同運動を通じて国民や森林ボランティア団体、企業などに森林整備の重要性を呼びかけているのです。省庁でも模範を示すため間伐材や合法性が証明された木材などの使用を拡大する取り組みを始めています。
(掲載日:2008/06/20)
- 美しい森林づくり推進国民運動のページへのリンク