紙からつくる糸

紙糸は従来の麻糸に比べて軽くてハリやコシがあり、吸湿・通気性にも優れ、衣服に利用すれば独特の風合いもあります。紙を撚って製造する紙糸の歴史は古く、綿紡績や化学繊維の製造技術が高度化する以前の二十世紀前半までは欧州や日本でも広く利用されていました。ただ当時の紙糸は耐水性や強度が弱く、繊維としての品質は低かったそうです。王子ファイバーでは、「環境対策が大きな問題になり、紙糸が見直される」との観点から、紙糸を環境に優しい二十一世紀の新しい糸として復活させました。
裁断する紙に色や画像を印刷することも可能で、糸のデザイン性も高くなりました。そのためアパレル・ファッション業界はもとより、インテリアや生活雑貨、寝装寝具など幅広い市場で紙糸は今後利用されていきそうです。
(掲載日:2009/01/27)
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