繁栄期のトランター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/03/28 06:02 UTC 版)
銀河帝国の成立と共に、その行政センターとしての役割に特化すべく惑星全体に改造が施された。全ての山河が整地され、 皇帝の宮殿周辺を除く惑星全体が金属に覆われた。最盛期には人口は400億を超え、50の惑星から食料を輸入していたがそれすら消費される食料の一部に過ぎず、内部でマイクロ栽培(微生物を扱う水耕栽培)を中心とした食料生産が行われていた。 エネルギーは地熱に頼っており、ダールを始めとするいくつかの地区で低下層労働者が発電施設の運用に従事しており、労使間の軋轢が絶えなかった。またエネルギー消費で生じた熱は惑星全体に突き出した排熱塔から放出されていたが(塔は昼夜の変化に同調して上下しており、そのためトランター全体が非対称な外観を呈していた)、大部分は極地にあるワイ地区から宇宙に放出されていたため、同地区の政治的扱いには帝国政府も慎重になっていた。更にスペーサーの末裔を名乗るマイコゲンなど文化の異なる数百の世界を内包しており、トランター内部にも帝国の不安定要素が数多く存在していた。トランター自体が、複雑きわまりない銀河系社会の行政システムの縮図であったと言え、セルダンは生涯をかけてトランターをモデルケースとして研究することで、心理歴史学理論を確立した。
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