経営における堅守速攻
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 08:48 UTC 版)
経営においても堅守速攻という言葉が使用されることがあり、一般的にいえば支出を抑えてキャッシュを保持したり無駄を排除したり(堅守)、同時に手堅く商品開発・販売を行なっていく(速攻)ことの代用である。伊木隆司は中小企業にフィットする堅実経営はサッカーの攻撃的なブラジルではなくスイスやスウェーデンのような堅守徹底であると説いている。大企業は攻撃が得意であり、商品開発・市場や需要の調査・マーケティング手法の開発などが独自だが、巨大であるということは同時に管理領域が広くなるということでもあり、管理が全体に行き届かずどこかに綻びが生じ、失態や不祥事などが発覚し、そこを中小企業に狙われてカウンター攻撃をされたり、驕って守備を疎かにした大企業は破綻になったりして崩れていくという面もあるとされている。一方で中小企業は攻撃力が低いが、守りが堅い企業は無駄を排除し、財務管理・キャッシュ管理を徹底していて不景気でも持ち堪え、数年の構想を練りながら守りを固め、慎重に時機を見計らい、いざという時に速攻を仕掛ける負けない経営が求められる。 ドン・キホーテは「創業以来、ドン ・ キホーテグループは「堅守速攻(けんしゅそっこう : 城・陣などを敵から堅く守り、相手に隙を与えず機敏に攻撃すること)」に 徹することで、不況やデフレ環境下にあっても柔軟な変化対応力を発揮し、 逆境をチャンスに変えて安定的な成長を継続してきました。」と公表している。 ラクスルの西田真之介はバックオフィスとして堅守速攻の姿勢が大事であると説いており、会社が速攻を行うにはリスク管理やマネジメントなどの堅守が重要であり、会社や事業部側がいつでも攻められるような体制作りを目指していると述べている。またバックオフィスの定型業務を効率化し、常に事業部門側がコミュニケーションを取りやすい状態にしておくことで日々生じる様々なリスクも即座に潰せるという。
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