組織学的構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/04 03:19 UTC 版)
角膜の構造は種によって異なる。以下では脊椎動物特に、ヒトの角膜の構造を示す。角膜を構成する層の数はほ乳類においても異なる。イヌ、ネコなどは4層、ヒト以外の霊長類は5層である。 ヒトの角膜は、体表側から順に、以下の6つの層からできている。角膜が透明なのは、これらの層の結合組織(主にコラーゲン)が規則正しく配列しているからである。 角膜上皮 - 一番外側(体表側)にある層で、重層扁平上皮からなる。再生可能。 ボーマン膜(外境界膜) 固有層 デュア層 - イギリスの眼科学教授ハーミンダー・デュア(英語版)によって2013年に発見された厚さ15µmの層。 デスメ膜(内境界膜) 角膜内皮 - 一番内側(網膜側)にある層で、単層立方上皮からなる。再生力に乏しい。 角膜には血管が侵入せず、酸素や栄養分は涙や前眼房水から供給される。コンタクトレンズの酸素透過性が重要視されるのはこのためである。 角膜には、三叉神経第一枝の眼神経が分布しており、刺激を与えると目を閉じる瞬目反射が起こる。この反射は両側性で、片目だけ刺激しても両方の目を閉じてしまう。瞬目反射は、中枢神経系の働きを調べる点で、臨床的に重要である。
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組織学的構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/16 19:39 UTC 版)
軟骨は、結合組織に分類され、豊富な細胞外基質と、その中に点在する軟骨細胞が特徴的である。 軟骨における細胞外基質を、軟骨基質という。軟骨基質の主成分は、コンドロイチン硫酸などのプロテオグリカンである。コンドロイチン硫酸は大量の陰電荷を持っており、ナトリウムイオンを引きつける。この時、ナトリウムの水和水が一緒に寄ってくる。このような仕組みで、軟骨は豊富な水分を含んでいる。 軟骨細胞は、軟骨基質の中の軟骨小腔と呼ばれる穴の中に入っている。軟骨細胞は、線維芽細胞系の軟骨芽細胞から分化する。分裂直後の軟骨細胞は密集しているが、周囲に軟骨基質を分泌するにつれて隙間が開いていく。そのため、完成した軟骨では、一つの軟骨小腔には多くとも2、3個の細胞しか入っていない。 軟骨全体は、軟骨膜によって包まれるのが普通である(例外:関節軟骨)。血管は軟骨の中には侵入せず、軟骨細胞は、組織液を介した拡散によって酸素や養分を受け取り不要物を排出する。
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