紀元前~紀元後4世紀
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 14:05 UTC 版)
カーブルは高い山脈に囲まれた広い盆地の中央に位置している:231。カーブルを中心とするこの地域には「カーブリスターン」という名称がある。カーブリスターンは南北と東西、それぞれを結ぶ交易路の交差点であるため、非常に古い時代から人の集住する町があった:231。『リグヴェーダ』(紀元前15世紀頃成書)には Kubha という名前の町への言及があり、プトレマイオスの地理書(紀元後2世紀)には Kabura という町の名前が記載されている:231。 また、中国の文献には、後漢に成立した『漢書』「西域伝」(紀元後1世紀末)には、大月氏に服属する5つの有力な勢力の一つとして「高附城」を根拠とする「高附翖侯」がいたと記録されている。三国時代(3世紀半ば)に成立した『魏略』「西戎伝」でも、同様に大月氏に服属する国の一つとして「高附国」が記録されている。一方、南北朝時代に成立した『後漢書』「西域伝」(5世紀半ば)ではやや異なり、大月氏から自立した貴霜(クシャーナ朝)が高附を占領したと記述する一方、『漢書』の「高附翖侯」は「都密翖侯」に書き換えられている。 「高附」の場所は諸説あるが、カーブルへの比定が有力説である。しかしカーブル川沿岸の別の集落や、カーピシーなどへの比定説もある。 後述するバーブルの登場以前のカーブルの前身となる町は小さな町にすぎない。
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