米長哲学とは? わかりやすく解説

米長哲学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 00:38 UTC 版)

米長邦雄」の記事における「米長哲学」の解説

自分にとっては消化試合だが相手にとって重要な対局であれば相手全力負かす」という理念持ち将棋界では「米長哲学(米長理論)」と呼ばれる著書人間における勝負研究』では、「何年間かのツキ呼び込む大きな対局であり、名人戦より必死にやるべき対局」と表現している。第24期順位戦1969年度)は、中原誠同時にB級1組昇級し迎えたA級昇級争いは、12回戦まで終了した残り1局の時点で、内藤國雄11勝1敗で昇級決まり、もう1人昇級58歳の大野源一22歳中原誠が、ともに9勝3敗で争っていた(順位上の大野のほうが中原より有利)。そして、大野にとって「勝てば昇級」の最終13回戦の相手米長であった。その米長自身は7勝5敗で昇級にも降級にも絡んでいなかった。ところが、その一局米長は、通常タイトル戦でしか着用しない羽織袴の姿で大野前に現れ手加減しない姿勢あらわにした。結果は、米長中原がともに勝ったことにより大野はA級復帰逃し中原米長アシストによりA級に昇級した。なお、米長A級昇級果たしたのは翌年であったが、これについて前記著書の中で、前年のことがあったからこそ昇級できたとの考え述べている(精神面さることながら、その年上がれなくとも翌年昇級争い最有力候補になる中原B1リーグ戦から消えていたことは米長昇級有利になった)。 著書米長勝負術』では、トーナメントなどの例外除き、その対局結果第三者影響を及ぼす勝負場合自身勝負勝とう負けよう第三者悲喜総量変わらないが、それが故に結局は自身全力尽くしたかどうかだけが残り手を抜いてしまって純粋に自身にとってマイナスであるとしている。この「米長哲学」は将棋界全体広く普及し大相撲などの八百長問題の際に新聞などで引用されることもある。

※この「米長哲学」の解説は、「米長邦雄」の解説の一部です。
「米長哲学」を含む「米長邦雄」の記事については、「米長邦雄」の概要を参照ください。

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