米政府によるゲリラ部隊支援
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 04:30 UTC 版)
「フィリピンの歴史」の記事における「米政府によるゲリラ部隊支援」の解説
アメリカ軍降伏後、合衆国はマッカーサーに直属するフィリピン人のユサフェ・ゲリラを組織して日本への抵抗を続けた。また、1942年3月には農民運動を母胎にルイス・タルクらによってフクバラハップ(フク団、抗日人民軍、のち人民解放軍)が結成され、中国の人民解放軍を範としたゲリラ部隊を組織して、農村に支持を広げつつ抗日運動を展開した。ユサフェ・ゲリラは地主支配の打倒を掲げるフクバラハップを敵視し、双方の間で戦闘が繰り広げられた。 日本の軍政は抗日ゲリラ討伐のために隣組制度(DANAS)を組織し、1942年末には既存の政治組織を解散させて新たに新生フィリピン奉仕団(KALIBAPI)が再編された。しかし、ゲリラ運動と経済政策の失敗に起因する飢餓が起こり、物資調達のための軍票乱発に起因するインフレーションは食糧不足を加速させ、食糧不足に伴ってフィリピン人の窮乏化と日本からの離反も進んだ。 バンサモロでは、日本軍政当局はスペイン・アメリカ占領政府の研究資料を引き継ぎ、ムスリム・非キリスト教徒「モロ」をキリスト教徒よりも下に見る態度を引き継いだ。また、バンサモロにおけるアメリカ軍の支援を受けた抗日ゲリラを「不逞モロ」と呼び、その軍事的制圧を目指した。
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