簡易解説:リンパ系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/17 03:17 UTC 版)
リンパ系(リンパけい、淋巴系)は、リンパ器官(リンパ節、リンパ管、胸管など)からなる複雑なシステムで、リンパ液の生成及び、組織から循環系への移動にあずかる。また免疫系において大きな役割をはたす。 リンパ系には以下の3つの機能があり、これらは相互に関係がある。 組織から余剰になった液を取り除く 消化吸収された脂質を循環系まで運ぶ 免疫担当細胞(リンパ球、単球、抗体を産生する形質細胞)の産生 リンパ液の元は毛細血管から滲出した血漿成分が細胞間隙の組織液となったものである。細胞間質液もしくは間質リンパと呼ばれる。間質リンパは毛細血管から栄養と酸素を細胞に運び老廃物を血管やリンパ管に運ぶ細胞間の体液ネットワークである。血漿は毛細血管動脈圧によって毛細血管から押し出され、細胞間質液(間質リンパ)となる。ほとんど(80〜90%程度)の血液ガス電解質を含む水分は膠質浸透圧によって血管内に戻るが、全体のボリュームの10〜20%程度のタンパク質や老廃物などはを含んだ間質リンパは リンパ管に流れ込み 管内リンパとなる。リンパ系によって循環系に戻されることになる。要するに、リンパ管内のリンパ液(管内リンパ)はリンパ系にとりこまれた組織液そのものである。細胞間を流れる「間質リンパ」とリンパ管内をながれる「管内リンパ」は濃度差などがあるが同じものである。
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