第5服 - 第9服
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 06:58 UTC 版)
織部は天下一の数寄者になることを目指し、利休の兄弟子・丿貫と交流を重ね、また家康との繋がりも作るようになる。秀吉は北野大茶湯を開催し、織部は天下一の数寄者になるため気張るが、やり過ぎて利休から「未熟者」と一喝されてしまう。織部は数寄仲間の上田左太郎を連れて新しい数寄を求め、一方の利休は丿貫から「わびの美」に固執して業に呑まれていると指摘される。互いの至らぬ点に気付いた二人は和解し、織部は新たに作り出した「瀬戸物」が天下を席巻することを夢見つつ、秀吉に従い小田原征伐に出陣する。小田原には利休も同行するが、彼はそこで数寄を我が物とする武人に反発して出奔した弟子・山上宗二と再会する。北条家の家中と接して武人への偏見を払拭した宗二は豊臣家への復帰を願い出るが、『山上宗二記』で秀吉を批判していたことが発覚し、石田三成によって処刑される。 宗二を殺された利休は秀吉への反逆を決意し、織部に信長殺しを告白して武人の弟子たちと距離を取り始める。利休は全国の大名を豊臣政権転覆の企みに誘い込むが、誘いを受けた家康は光秀を死に追いやった男が利休だと知り誘いを拒否する。家康から光秀の最期を聞いた利休は、わび数寄の心を理解していた光秀を死なせたことを後悔し、またわび数寄に代わる新たな数寄が持て囃される時勢を見て企みを諦め、死ぬことを選択する。一方、利休処刑を躊躇う秀吉に決断を迫るため三成は利休の罪状を調べ上げる。そんな中、利休の娘・お吟が秀吉の暗殺を謀り、同時に家康が放った刺客も秀吉を襲う。命を狙われた秀吉は利休に切腹を命じ、全国の大名を鎮めるため、利休の高弟である織部に介錯役を命じ、織部は利休を介錯する。 利休の死後、筆頭茶頭となり天下一の数寄者となった織部は上田や伊達政宗を弟子に迎えるが、長年利休の兄弟弟子として交流を深めた細川忠興や蒲生氏郷と絶縁状態になってしまう。利休の最期の場で自分の本質が「一笑の美」であることに気付かされた織部は、自分好みの数寄を天下に示すため歪んだ茶器を作り始める。
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