第2番 ヘ短調 作品31
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「即興曲 (フォーレ)」の記事における「第2番 ヘ短調 作品31」の解説
1883年5月に作曲された。同年、アメル社より出版。初演は1885年1月10日、国民音楽協会の演奏会でサン=サーンスの独奏による。サッシャ・ド・レジナ夫人に献呈された。 即興曲第2番と第3番は、フォーレの即興曲でももっとも広く知られたものとなっている。この2曲は夜想曲第3番をはさんで相次いで作曲されており、出版社であるアメル社の意向に沿ったものと推測される。1883年はフォーレがマリー・フルミエと結婚した年で、このころに初期の創作活動の頂点を迎えていた。 A-B-A-B'-コーダという構成。Aは活気のあるタランテラであり、Bのより歌謡的な主題と詩的な気分によって性格の対比がはかられている。フランスの哲学者ウラジミール・ジャンケレヴィッチ(1903年 - 1985年)は、ヘ短調という調性とタランテラのリズムについて、ショパンの練習曲を思わせると述べている。 なお、主部のタランテラと叙情的な中間部は同じ速さで演奏することが要求されており、このテンポに関しては、フォーレから直接得た指示だったという証言がフォーレの子フィリップ・フォーレ=フレミエ及びピアニストでフォーレの愛人だったマルグリット・アッセルマン(#ハープのための即興曲 変ニ長調 作品86(即興曲第6番 作品86bis)で述べるアルフォンス・アッセルマンの娘)からなされている。
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