称号の変遷とその他の「教皇」とは? わかりやすく解説

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称号の変遷とその他の「教皇」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/29 23:26 UTC 版)

教皇」の記事における「称号の変遷とその他の「教皇」」の解説

古代教会では「papa/πάπας」というのは一般的な司教対す敬称であったが、徐々にローマ司教アレクサンドリア主教限定される称号になっていった。今日も、ローマ教皇以外で公式に Papa/Πάπας という称号呼ばれるのは、正教会東方正教会)の(ギリシア・)アレクサンドリア総主教と、コプト正教会首長である(コプト・)アレクサンドリア総主教だけである(両者は別組織であり、それぞれ別人立てる)。 エウセビウス教会史によればアレクサンドリア主教3世紀ごろから Papa/Πάπας の称号用いられ、のち他の都市にも主教称号として波及したが、やがてアレクサンドリア主教ローマ司教二者にのみ用いられるようになった。これは当時東方教会東ローマ帝国領)と西方教会西ローマ帝国領)のそれぞれ中心地であった。現在でも、正教会コプト正教会ではこの習慣守りローマ司教自派アレクサンドリア総主教双方を Papa/Πάπας 称号保持者とみなしている。 一方中世以降カトリック教会において、教皇は「ローマ司教」にしか使用せず、単に「教皇Papa)」と呼べばそれはローマ教皇意味する。なおカトリックでは「聖下」(His Holiness)はかつてローマ教皇のみの敬称であったが、第2バチカン公会議以降上記アレクサンドリア教皇を含む東方教会総主教などの高位聖職者にも用いている。 カトリック教会の公式な認定と関係なく教皇位を宣言する者を、対立教皇という。通常対立教皇生まれ背景には、カトリック教会内の論争特定の教皇正統性めぐって紛糾する事態存在する教会大分裂)。対立教皇多発した中世において、正統教皇以外に教皇名乗る人物現れるのは、宗教だけでなく政治をもまきこむ大問であったカトリック教会内で大きな影響力を持つイエズス会総長は、かつて「黒い教皇」と呼ばれることがあった。これはイエズス会士質素な黒いスータン着ていたことと、教皇は常に白い服を着ることに由来している。 教皇庁の一機関である福音宣教省長官枢機卿)は「赤い教皇」と呼ばれることがある。この職にあるものはアジアアフリカ全域教会責任者であるため、教皇匹敵するほどの地位だという意味である。なお、「赤」枢機卿の衣の色である。

※この「称号の変遷とその他の「教皇」」の解説は、「教皇」の解説の一部です。
「称号の変遷とその他の「教皇」」を含む「教皇」の記事については、「教皇」の概要を参照ください。

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