秩序の原理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/20 00:04 UTC 版)
ジャッドは色立体において例えば直線上で等間隔な色の組み合わせは、等間隔でない色の組み合わせよりも秩序のある選択で、色彩調和の共感を得やすいことが期待されるとした。つまり色空間の中で一定の規則による色の組み合わせは調和するという考え方である。「一定の規則」とは、直線・三角形・円などの幾何学模様を描く関係性を意味する。 化学者のヴィルヘルム・オストワルトは著書『色彩の調和』(1918年)の中で、独自のオストワルト表色系を用いた規則性を基にした調和法則を述べている。理論は細かく6つに分けられるが、色立体上で同じ白黒混合比の色や、規則的な位置関係の色は調和すると説いた(詳細は「オストワルト表色系#色彩調和の形式」を参照)。 画家で絵画教師でもあったヨハネス・イッテンは独自の色体系を構築しており、晩年には色彩調和論を著書『色彩の芸術』(1961年)にまとめた。イッテンは絵具の三原色(赤・黄・青)の混色による12色の色相環を独自に作成し、中心軸に無彩色(白・黒)を置いた球体の色立体を用いた。色相環あるいは色立体上で、以下の関係性にある色は調和すると説いている。 ダイアード(dyads) - 色相環上で対極にある2つ色相の配色。 トライアド(triads) - 色相環上で正三角形や二等辺三角形を描く3つの色相の配色。 テトラード(tetrads) - 色相環上で正方形や長方形を描く4つの色相の配色。 ペンタード(pentads) - 色相環上で正五角形を描く5つの色相の配色、あるいはトライアドに白・黒を加えた5色の配色。ヨーロッパ系の5の倍数ではない色相環では、後者のみを指す。 ヘキサード(hexads) - 色相環上で正六角形を描く6つの色相の配色、あるいはテトラードに白・黒を加えた6色の配色。
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