硫黄島砲撃
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 03:26 UTC 版)
「ザ・サリヴァンズ (駆逐艦)」の記事における「硫黄島砲撃」の解説
6月30日にザ・サリヴァンズは再度サイパン島とテニアン島を空襲する空母の護衛に就いた後、今度は硫黄島に向かうことになった。またこの期間中に、ザ・サリヴァンズは第58.2.4任務隊(Task Unit 58.2.4, TU 58.2.4)の戦闘機管制艦として従事している。 独立記念日(7月4日)、ザ・サリヴァンズを含む第58.2.4任務隊からなる第1砲撃部隊(Bombardment Unit One)は硫黄島西岸の目標を艦砲射撃した。15時からザ・サリヴァンズを含む砲撃部隊は射撃を開始したが、間もなく煙や粉塵により観測困難となった。ザ・サリヴァンズは15時48分から飛行場に3斉射を加え、飛行場の掩体壕に駐機されていた一式陸上攻撃機に命中するのが見えた。この射撃によって航空機5機を破壊し、8機に不確実な損傷を与えたと判断された。それから数分後、ザ・サリヴァンズは1隻の二等輸送艦を砲撃し船尾に火災を生じさせた。この輸送艦はミラー(英語版)(USS Miller, DD-535)の砲撃で完全に破壊された。 その後も第58.2任務集団に復帰したザ・サリヴァンズは、7月をグアム島やロタ島などマリアナ諸島での空襲の護衛で過ごした。9月、ザ・サリヴァンズはフィリピンの日本軍飛行場を空襲する第38.2任務集団(Task Group 38.2, TG 38.2)のレーダーピケット任務を行った。 サイパン島に後退した9月28日の夜明け頃、戦艦マサチューセッツ(USS Massachusetts, BB-59)に接舷して補給・点検を行おうとしていたザ・サリヴァンズは、マサチューセッツの舷側に激しく衝突してしまい舷側と上部構造物に損傷を負った。短期間の対潜哨戒の後、ザ・サリヴァンズは10月1日にウルシー環礁へ向かった。 駆逐艦母艦ディキシー(USS Dixie, AD-14)に接舷して修理中だったザ・サリヴァンズは災難に見舞われた。泊地を襲った大嵐によってザ・サリヴァンズを含む駆逐艦の群れはディキシーから押し流されてしまった。ザ・サリヴァンズは風下へと流されながらも何とかボイラーの蒸気圧を上げて移動しようとしたが、そのままウールマン(英語版)(USS Uhlmann, DD-687)と衝突してしまった。多くの小型艇が波に翻弄され、そのうちザ・サリヴァンズはストックハム(英語版)(USS Stockham, DD-683)の艦載艇が波にのまれる前に4名の乗員を救助している。ザ・サリヴァンズは嵐が弱まった10月4日にウルシーへ戻り、再びディキシーの傍らでオーバーホールを行った。
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