目の形成から消滅までの過程とは? わかりやすく解説

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目の形成から消滅までの過程

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/14 07:45 UTC 版)

台風の目」の記事における「目の形成から消滅までの過程」の解説

熱帯低気圧#発生から消滅まで」も参照 台風内部構造示したEye:目、Eyewall:目の壁、Rain Bands:降雨帯 熱帯低気圧構造図(垂直方向に拡大してある)。目の周辺部では上昇気流、目の中心部の上空では下降気流起きている。 熱帯低気圧のもととなる積乱雲まとまって渦を巻き始め初期段階では、目はまだできない北半球では反時計回り南半球では時計回りに、が渦を巻きさらにまとまってくると、渦の中心台風中心)に遠心力がかかり始める。周囲から吹き込む風が継続的に中心部押し寄せる中で、遠心力気圧傾度力がほぼつりあい、風が中心部入り込めない状態になる。すると行き場失った風は上昇気流起こして螺旋状に渦の中心部上昇する気流作り出す熱帯海洋起源とする大量水蒸気含んだ気流は、渦の中心上昇する中で気圧低下により温度が下がり凝結し積乱雲作る気流積乱雲とともに対流圏界面まで達すると、気流滞り高圧部となる。すると北半球では時計回り南半球では反時計回りに、積乱雲とともに気流吹き出し始める。 螺旋状の上昇気流積乱雲の壁(アイ・ウォール)を作りそれより中心に近い部分気流侵入できず、気流が穏やかでがほとんどなく晴れた区域となる。この領域台風の目である。この段階になると、「目」上空から容易かつ明瞭に観察できるうになる熱帯低気圧発達し最盛期迎えるまでの期間では、中心気圧急速に下がるが規模勢力範囲暴風域1000ヘクトパスカル等圧線示される)はあまり大きくならないため、域内気圧傾度急になり、中心に巻き込む風の求心成分大きくなるので、目は非常に小さくなることが多い。稀に直径3キロメートルしかない目が観測される場合もある。最盛期過ぎてからは中心気圧徐々に上がり始めと共に勢力範囲広がり、それに並行して目も拡大する有名な例昭和29年台風第12号で、九州上陸した際の目の直径200キロメートル及んだ。しかし、このような巨大な目は熱帯低気圧衰弱期に入った場合見られるのが普通で、また、衰弱期の目は楕円形になったり、崩れて形や存在判別しにくくなる上陸して衰弱進み、また温帯低気圧化すると目は完全になくなってしまう。 目があまりに大きくなると、アイ・ウォール崩れて成長がいったん滞り内側新たな目が形成されることもあるが、このような場合勢力があまり強くならないことが多い。また、ハリケーン・イザベルなどにおいては多角形状の目が観測されている。

※この「目の形成から消滅までの過程」の解説は、「台風の目」の解説の一部です。
「目の形成から消滅までの過程」を含む「台風の目」の記事については、「台風の目」の概要を参照ください。

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