町村制の札幌村
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明治35年(1902年)に北海道に町村制が施行されると、札幌村、雁来村、苗穂村、丘珠村をあわせて札幌村とした。 札幌村は札幌区(後に札幌市)に隣接していたものの、終始農業を主産業とする農村であった。札幌村では、明治14年(1881年)から玉葱の生産が始まった。播種器や乾燥器を用いた品質向上に支えられ、道外産と出荷時期がずれることもあって、有利な商品となった。札幌村の玉葱は「札幌黄(さっぽろき、さっぽろきい)」という名で有名となり、大正、昭和にかけて燕麦の栽培を抜いて村の主作物になった。北海道の農業の例に漏れず、畜力として馬が活用され、その他の家畜も多かった。札幌村に特徴的なのは、販売用に牧草を生産したことで、その生産量は全国一となった。 札幌市街の拡大に伴い、以下のように村域の一部が札幌区や札幌市に編入された。 明治43年(1910年)4月1日 - 大字札幌村の一部が札幌区元村町、大字苗穂村の一部が同区苗穂町となる。元村町は1934年に北8条 - 北11条の東8丁目以東、北12条東15丁目以東の一部となる。 苗穂町は1925年に大通東4 - 14丁目と北1条 - 北4条の東4丁目以東、1934年に北5条 - 北11条の東8丁目以東、北12条東15丁目以東などとなる。 昭和9年(1934年)4月1日 - 大字札幌村の一部、大字雁来村の一部が札幌市に編入。札幌村の一部は北12条東 - 北25条東(以上新設)と北11条東10 - 11丁目、北12条西 - 北25条西の各一部となる。 雁来村の一部は札幌市雁来町となる。 昭和12年(1937年) - それまでの4大字を4行政字に再編、大字札幌村は字元村と改称、後の3大字名は「村」を取った上で字名に継承。 昭和22年(1947年) - 第6回国勢調査人口8,426人。 昭和25年(1950年)4月1日 - 元村の一部を札幌市に編入、北26条東 - 北28条東を新設(この当時は7丁目まで) 昭和30年(1955年)3月1日 - 残る全域が札幌市に合併され、札幌村は消滅。元村は栄町と元町、雁来は先に編入されていた雁来町と区別するため東雁来町、苗穂も先に編入されていた苗穂町と区別するため東苗穂町、丘珠は丘珠町となる。 1977年4月、大友の役宅・旧村役場の位置に札幌村郷土記念館が開設された。
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