産業革命後の橋
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 10:15 UTC 版)
18世紀末期から19世紀にかけて、産業革命によって生産量が増えた鉄を用いた橋が出現する。鉄の量産により橋梁技術が飛躍的に向上し、橋脚と橋脚の間隔を示す支間長(スパン)が大幅に伸びて長大橋が建設されるようになる。初めは銑鉄を用いた全長30 mの橋がイギリスで架けられ、製鉄技術の改良により鋼を用いた橋が誕生する。1873年には鉄筋コンクリートを用いた橋がフランスで初めて架けられ、その後全世界に普及する。日本で最初の鉄橋は、1868年(慶応4年)に長崎の眼鏡橋が架かる中島川の下流にオランダ人技師の協力を得て架けられたくろがね橋である。純日本国産の鉄橋第1号は、1876年(明治11年)に東京の楓川に架けられた弾正橋であり、鋼橋としては、1888年(明治21年)に完成した東海道本線の天竜川橋梁が日本初である。さらに鉄道網の進展、自動車の普及と交通量の変化に合わせて重い活荷重に耐えられる橋が要求されるようになって、1900年代に入ってから鉄筋コンクリート製の橋も造られるようになった。また、経済の急速な発展に伴い、経済的で短い工期が重視された。
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