生物学的側面
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 07:52 UTC 版)
出産は子供にとっては母親からの生理学的に独立した存在になることを意味する。これまでは胎盤を通じて母親から栄養を補給され、母親に排出物処理を依存し、酸素や二酸化炭素などのガス交換も胎盤を通じて行っていたものが、出産によって全て自分で処理しなければならなくなる。産まれた子がまず最初にしなければならないことが、肺への外気の吸入である。産声には、この活動を促進する意味があるとされる。 また、母胎の酸素分圧の低い血液から酸素を受け取るための胎児性赤血球は、数日のうちに通常の赤血球と置き換えられる。その際、赤血球の分解にともなって黄疸の症状が出る。 母親の側から見れば、出産は妊娠の終了と共に育児の開始である。生理的には胎盤から放出されていた女性ホルモンの分泌の停止と共に、妊娠状態は解除され、プロラクチンが放出され母乳の分泌が促進され、子への愛情が高まる(と同時に、子以外の人々への攻撃性が高まる)。
※この「生物学的側面」の解説は、「出産」の解説の一部です。
「生物学的側面」を含む「出産」の記事については、「出産」の概要を参照ください。
- 生物学的側面のページへのリンク