生物学的側面から見た糞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/23 02:19 UTC 版)
糞便の内容物は、水分、新陳代謝によってはがれた腸内細胞、大腸菌などの腸内細菌、胆汁などの体内分泌液、摂取した食物のうち消化しきれなかったもの(食物繊維など)、または体内に蓄積していた毒素などである。未消化物の組成は摂取した食物により左右される。 人間の場合、便を構成する成分のうち食物の残滓は重量比にしてわずか約5%に過ぎない。水分が約60%を占め、次に多いのが腸壁細胞の死骸で15%〜20%。また、細菌類の死骸も食物の残滓より多く10%~15%である。 糞の量・形・色・臭い等は動物種、また個体によって様々であり、体調によっても大きく変化する。人間の場合、1日に平均して100〜250グラムほどを排出するが、体調の関係で、大量に出たり、何日も出ないこともある。水分が多い場合は液状になることもあり、その場合は下痢といわれる。長期間出ない状態は便秘(宿便)と呼ばれ、中毒症状を起こすこともあり、極めて稀ではあるが、便秘による死亡例もある。下痢や便秘、血便等の便の異常は、特に長期間続く場合、病気の兆候として注意される。
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