生物学的利用能と薬物相互作用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 02:16 UTC 版)
「サキナビル」の記事における「生物学的利用能と薬物相互作用」の解説
サキナビルを単剤で服用した場合の生物学的利用能は低い。生物学的利用能を改善したソフトカプセル製剤でも充分に高いとは言えなかった。 プロテアーゼ阻害薬の一つであるリトナビルを併用している患者で生物学的利用能が著しく向上していることが臨床的に見出された。患者にとってはHIV複製の抑制に必要なサキナビル服用量が少なくなり、大きなメリットであった。 その機序は当初は明らかではなかったが、後にリトナビルがシトクロムP450の一種CYP3A4を阻害していることが判明した。通常この酵素はサキナビルを不活性化するが、リトナビルがCYP3A4を阻害する事でサキナビルの血中濃度が大幅に上昇していた。加えて、リトナビルは多剤輸送体を阻害していたが、その影響は少なかった。 他のプロテアーゼ阻害薬と異なり、サキナビルの吸収はオメプラゾールの併用で増加する。
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