生徒への配慮
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 03:49 UTC 版)
「日本女子体育専門学校 (旧制)」の記事における「生徒への配慮」の解説
実技の授業で休憩をはさむ際には、生徒にあぐらをかかせた。トクヨはあぐらが女性の膝や足首の美しさを保ち、血行を妨げないと考え、世間の非難をよそに積極的にあぐらをかかせていた。また生徒の様子をよく観察し、顔色の悪い生徒には1人ずつ声をかけ、汗まみれになっている時には休憩を取った。実技に出られない見学者には椅子を用意し、その席は塵がかからず、風や寒暑を避け、心静かに身体を楽にして見学させたいと自著に書いている。 座学では女子の特別衛生について詳細な講義を行った。 生徒を守るため、外泊は土曜日に近親者の元へ行くことのみ認めた。日曜日になると寄宿舎に残る生徒は少なくなり、煮物を作っている生徒を見つけても「よく匂いますね」と言うだけで特にとがめることはしなかった。土日には、生徒の動静を示す名札を何度も何度も見返すトクヨの姿が見られ、いかに生徒のことを心配していたかが窺える。 夏休みと冬休みには、生徒を実家に帰していた。その際には親孝行と母校への挨拶を忘れないようにと言い聞かせた。実家から帰省の旅費が届かずに困っている生徒を見つけると、トクヨはポンとポケットマネーを出し、帰省できるようにした。
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