現代の住人としての江戸っ子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/11 02:02 UTC 版)
「江戸っ子」の記事における「現代の住人としての江戸っ子」の解説
高度経済成長期以降に東北地方を中心に全国から大量の人口が移入定着したことに加えて、バブル経済によるいわゆる「地上げ」によって地域を離れた住民も多く、実態としての「江戸っ子」は消滅の瀬戸際にあると言われており、江戸言葉を喋る昔気質の江戸っ子は少なくなっているとされる。江戸期から代を重ねた住人と、明治の東京改称以後に代を重ねた住人とを区別して「東京っ子(とうきょうっこ)」と呼称することがある。 関東大震災や東京大空襲が江戸っ子衰退の原因であるとする向きがあるが、江戸文化は災害に対して極めて耐性があることが特徴の一つであり、現に災害毎に江戸の規模が拡大されてきた歴史があり、戦災を受けていない京都の都市文化が衰退していることからも、戦災や震災とは関係性が薄いとされている。 近年、江戸っ子と呼称する条件の厳しさから、概ね東京旧市内の地域の住人の間で、同じ地域内で代を重ねた住人に対し「(地域名)っ子」の名称を好んで使う傾向にある(神田っ子、下谷っ子、本所っ子、深川っ子など)。 「ちゃきちゃきの~」という言葉を冠して表現されることもあるが、これは「生粋の江戸っ子である」という強調の意味である。もとは長男の長男を意味する「嫡嫡」がなまった言葉。 東京一極集中に伴い日本全体では14歳以下の子供の人数は減少し続けているが、東京都だけは増加しており、2019年(平成31/令和元年)現在では10人に1人がいわゆる東京っ子という状況になっている。
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