王と英雄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 09:22 UTC 版)
この神話文学には超自然的な生き物たちもさることながら、英雄や王たちの伝説にも関連している。物語に登場する氏族や王国を設立した人物たちは、実際に起こったある特定の出来事や国の起源などの例証として、非常に重要であるという。この英雄を扱った文学は他のヨーロッパ文学に見られる、叙事詩と同様の機能を果たし、民族の固有性とも密接に関連していたのではないかと考えられている。伝説上の人物はおそらく実在したモデルがあったとされ、スカンディナヴィアの学者たちは何代にもわたって、サガにおける神話的人物から実際の歴史を抽出しようと試みているのである。 ウェーランド・スミス(鍛冶師のヴィーラント)とヴォルンドル、シグルズとジークフリート、そしておそらくはベーオウルフとボズヴァル・ビャルキなど、時折ゲルマンのどの世界で叙事詩が残存していたかにより、英雄も様々な表現形式で新たに脚色される。他にも、著名な英雄にはハグバルズ、スタルカズ、ラグナル・ロズブローク(粗毛ズボンのラグナル)、シグルズ金環王、イーヴァル広範王(イーヴァル・ヴィーズファズミ)、ハラルド戦舌王(ハーラル・ヒルデタンド)などがいる。戦士に選ばれた女性、盾持つ処女も著名である。女性の役割はヒロインとして、そして英雄の旅に支障をきたすものとして表現されている。
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