火災による被害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 10:19 UTC 版)
この地震では、津波火災も発生した。青苗地区では、津波襲来直後に9件の火災が発生し、北東からの風速10 m近い風にあおられ、瞬く間に燃え広がった。出火原因は分かっていないが、奥尻消防署の調べによると、午後10時40分ごろ、青苗北部の旅館がある一角から出火。さらに、午前0時30分ごろにも漁業協同組合の倉庫や食堂が多くあるあたりから出火したという。 延焼が進むにつれ、プロパンガスのボンベや暖房用の燃料タンクが爆発を繰り返した。さらに、津波による漂流物が消火活動を阻み、手のつけられない状態となった。そのため、消防団は破壊消火を実施し、延焼の拡大を食い止めた。その結果、青苗1区の17棟だけは焼失を免れた。それ以外は火災により焼失したか、津波により流出している。 鎮火に至ったのは、最初の出火から約11時間後で、延焼面積は約5 ha、焼失は192棟に及んだ。火災を直接の原因とする死者はなかった。
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