準暴力団
じゅん‐ぼうりょくだん【準暴力団】
準暴力団
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/11 08:04 UTC 版)
準暴力団(じゅんぼうりょくだん)は、日本に存在する、暴力団に準じる犯罪行為を行う集団をさす言葉。
概要
2013年3月、警察庁は暴力団対策法に基づく指定や認定ではなく暴力団に準じる治安を脅かすような反社会的勢力を「準暴力団」と定義し、集団の実態解明と取締りを強化するように日本全国の警察に通達を出した[1]。
準暴力団は、暴走族を構成していた人などを中心として構成されており、暴力的な不法行為を行っているとされる。また、暴力団と密接な関係を持っている準暴力団も存在する[1]。
実態
暴力団の組織構造が明確であるのに対し、準暴力団の上下関係・組織構造は流動的で、犯罪を行うたびに構成員が離合集散を繰り返す[1][2]。元暴力団員や地下格闘技の元選手が中核となっている場合もあるが、現役の暴力団員が加入している事例もある[2]。
準暴力団の団体数や人数は詳しくは解明されていないものの、繁華街や歓楽街で続発している暴行や傷害や恐喝などの犯罪行為は準暴力団によるものとされる。準暴力団の収入源の多くはみかじめ料や特殊詐欺であるとされており、既存の暴力団と連携して組織的に犯罪行為をした例もある[1]。
準暴力団の中には、特殊詐欺や窃盗などによって蓄えた資金を更なる違法活動の資金に充てるなど、活発な活動を行っている集団が数多く見られる。その資金を暴力団に上納するなど暴力団と関係を持っていたり、暴力団と準暴力団が共謀して犯罪を行っていたり、準暴力団が暴力団と準暴力団を仲介する役割を果たしている場合がある[2]。
脚注
関連項目
準暴力団
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警察庁は「半グレ」と呼ばれる元暴走族グループ等に関し、これらを想定した「準暴力団」という規定を新たに設けたうえで、2013年より実態解明の取り組みを始動させている。 「既存の暴力団のように組長をトップとする上下関係がはっきりしてはいないが、所属メンバーやOBが繁華街などで、集団で常習的に暴力的不法行為を行う、暴力団に準じる集団」がその定義で、先立つ2012年に東京で発生した「六本木クラブ襲撃事件」を機としての新設であった。 警察庁によれば、この準暴力団で規定されるグループの一部は暴力団とも密接な関係を有するという。2018年に大阪府警が摘発した半グレ「アビスグループ」は経営するガールズバーの売上の一部を指定暴力団・任侠山口組系の組織に渡していた。 2018年末現在、公表されている「関東連合OB」「怒羅権」「打越スペクターOB」「大田連合OB」を含めた首都圏8団体と2017年に大阪府警が指定した2団体の計10団体が準暴力団と見なされている。
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