流行やバリエーション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 06:53 UTC 版)
学生鞄は、明治14年ごろから使用され、ズック製(帆布製)の肩掛けのものが主流であった。昭和30年以降になると、まだ肩掛け鞄も多く混在していたものの、主流は革製の手提げ鞄となっていった。当初は、天然皮革による手提げ鞄であったが、高度成長期に倉敷レーヨン(現在:クラレ)が人工皮革クラリーノを開発して以降、人工皮革による手提げ鞄が普及していくこととなった。 1970〜1980年代頃、革製の手提げ鞄が多くの学校の校則で指定されていた。生徒間で、変形学生服などヤンキー (不良少年)(ツッパリを含む。以下も同じ。詳細は「ヤンキー (不良少年)」の項を参照。)的なファッション文化の流行及び一般化とともに、革製の手提げ鞄を、意図的にぺちゃんこに潰す(マチを細く厚みを薄く改造する)、鞄潰しの文化が流行した(後述)。 1990年代に入ってから(早い地域では1980年代後半から)、学校は、変形学生服の対策等のために制服をブレザー化し、同様に、生徒が行う鞄潰し等の改造への対抗などのため、ボストンバッグ型の鞄など独自のバッグを指定するところが多く現れるようになり、さらに自由化する学校も多くなった。地域にもよるが、次第に、こうした学校側の革製の手提げ鞄を脱却する動きとともに生徒間のヤンキー的なファッション文化の衰退から、鞄潰しの流行も衰退していった。なお、2020年現在においては、革製の手提げ鞄自体の衰退や流行の変遷により、鞄潰しはほぼ絶滅した。 1990年代以降、ボストンバッグ型(ナイロン製、人工皮革製)が主流となった。自由化された学校では、生徒間で、他校指定や他校の名称や校章が記されたナイロン製のボストンバッグで、一定の使用感があるものが流行した(後述)。 2019年現在で、革製の手提げ鞄を指定している学校やこれを持つ学生は、鹿児島県、長崎県などの地域に限られ、かなり少数のものになっており、衰退傾向にある。 2020年現在、自由化が進み、3wayバッグ、デイパック、トートバッグ、メッセンジャーバッグ、リュックサックなど、学生鞄以外の用途でも使われる鞄を使用する生徒も多い。女子高生の間では、リュックサックが主流となっている。
※この「流行やバリエーション」の解説は、「学生鞄」の解説の一部です。
「流行やバリエーション」を含む「学生鞄」の記事については、「学生鞄」の概要を参照ください。
- 流行やバリエーションのページへのリンク