治療用抗体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 03:11 UTC 版)
抗腫瘍性の治療用抗体を開発するには、標的細胞を殺す為のCDC誘発能力を含む、抗体のエフェクター機能をin vitro で分析する必要がある。古典的なアプローチは、抗体を標的細胞および補体源(血清)と共にインキュベートする事である。その後、いくつかの方法で細胞死を測定する。 放射能法 CDC測定の前に標的細胞を51Cr(英語版)で標識すると、細胞溶解(細胞死)時にクロムが放出され、その放射能量を測定する。 生細胞の代謝活性の測定(生細胞染色) 標的細胞を抗体や補体とインキュベートした後、細胞膜を透過する色素(カルセイン(英語版)AMやレサズリン(英語版)など)を添加する。生きている細胞はこれを代謝して、フローサイトメトリーで検出できる不透過性の蛍光生成物を作る。この生成物は、代謝が不活発な死細胞では形成されない。 放出された細胞内酵素の活性測定 死細胞が酵素(LDHやGAPDHなど)を放出し、その基質を加えると色の変化が起こり、通常は吸光度や蛍光の変化として定量される。 死細胞の染色 (蛍光)色素が死細胞の損傷した細胞膜を通して死細胞内に入り込む。例えば、ヨウ化プロピジウム(英語版)は死細胞のDNAに結合し、フローサイトメトリーで蛍光シグナルが測定出来る。
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