齧作用の血清療法への応用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 10:00 UTC 版)
治療用抗体は、癌の治療に使用する事が出来る。例えば、慢性リンパ性白血病の治療に用いられる治療用抗体であるリツキシマブは、腫瘍細胞が発現するCD20(英語版)分子を認識し、腫瘍細胞を排除する効果がある。しかし、この抗体を使い過ぎると、単球が齧作用によってリツキシマブ-CD20複合体を腫瘍細胞の表面から取り除いてしまう事がある。この効果は、抗原変調による腫瘍細胞の逃避に繋がる。治療用抗体の投与量を減らす事で、齧作用の程度が抑えられ、治療効果が向上する可能性がある。 エプラツズマブ(英語版)(CD22 Mab)は、齧作用を利用して、CD22やその他のB細胞タンパク質をB細胞からエフェクター細胞へと転送する。
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