沖縄戦の真実と歪曲
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大城将保は著書の中で、2007年の教科書検定や訴訟について以下のように書いている。 文部省(当時)による教科書記述への事実を歪める検定は2007年が始めではなく1982年にもおこった。住民虐殺を書こうとした執筆者に文部省が検定意見をつけて削除させようとし、沖縄県民の運動により撤回された。 「集団自決」がどのようなものかについては、1984年以降の家永教科書裁判第3次訴訟の中で争われ、安仁屋政昭などの研究者が専門的意見を述べ、裁判所は判決文の中でそれを認めた。これ以降「集団自決」が日本軍による強制であることは研究者の間では共通認識になった。 大江・岩波「集団自決」訴訟の背景には、自由主義史観研究会の藤岡信勝などの運動がある。原告が、自身(大城)の著書『沖縄戦を考える』を曽野綾子の著書の主張を支持する本として引用したのは自身(大城)の本意ではない。沖縄戦研究が未発達段階であるという文脈の中で述べたのであり、全体として曽野綾子の説を支持した訳ではない。 『正論』2006年9月号の徳永信一の論文で、大城将保自身が「日本軍の強制はなかったと立証」したように書かれたが、自分はそのような事は書いていない。徳永の論文の表現技術による歪曲である。 「集団自決」と住民虐殺は根っこは一緒である。
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