沖縄復帰記念式典
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1972年(昭和47年)5月15日、日本政府(内閣)主催で沖縄復帰記念式典が東京会場(日本武道館)と那覇会場(那覇市民会館)の両会場で同時に開催され、午前10時30分に開会が宣言された。 東京会場の式典には日本側から昭和天皇及び香淳皇后、第3次佐藤改造内閣の閣僚、国会議員、沖縄関係者、各界代表、青少年らが出席した。また、アメリカ合衆国を代表して副大統領スピロ・アグニュー、沖縄を代表して副知事の宮里松正が出席した。司会は総理府総務副長官の砂田重民が務めた。 東京会場では、最初に内閣官房長官の竹下登が「開式のことば」を述べたあと国歌斉唱が行われた。佐藤栄作の式辞ののち、先の大戦さらに祖国復帰を待たずに亡くなった人々の冥福を祈るため黙祷が行われた。昭和天皇のおことばの後、米国副大統領スピロ・アグニューが米国大統領リチャード・ニクソンの沖縄返還に関する宣言書を読み上げて祝辞を述べ、宣言書を佐藤首相に手交した。続いて船田中衆議院議長、河野謙三参議院議長、石田和外最高裁判所長官による祝辞、宮里沖縄県副知事の挨拶、青少年代表による決意表明などが行われた。式典の最後に佐藤首相の発声により万歳三唱が行われ、内閣官房副長官の三原朝雄が「閉式のことば」を述べ式典は終わった。 那覇会場では総理府総務副長官の栗山廉平が「開式のことば」を述べたあと国歌斉唱が行われ、その後、東京会場とマイクロ回線でつなぎ東京会場での祝辞前のところまで映像を送って同時に進行された。那覇会場での祝辞は総理府総務長官である山中貞則の挨拶に続いて行われ、同日付で沖縄県知事に就任した屋良朝苗(前琉球政府行政主席)が挨拶した。その後、沖縄県議会議長の星克、ピートリー那覇駐在アメリカ総領事、衆議院を代表して床次徳二(沖縄及び北方問題に関する特別委員会委員長)、参議院を代表して長谷川仁(沖縄及び北方問題に関する特別委員会委員長)、最高裁判所を代表して吉田豊(事務総長)、全国地方公共団体を代表して池田直(佐賀県知事)が祝辞を述べ、そのあと青少年代表による決意表明が行われた。式典の最後に山中総務長官の発声により万歳三唱が行われ式典は終わった。
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