水流モデルの構成方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/26 16:33 UTC 版)
このモデルを構成する方法は1通りではない。大別して重力によって圧力を生み出すモデルと、ポンプによって圧力を生み出すモデルがある。 重力における圧力では、大きな水タンクを複数用意して、片方を高所におくか、水位を異なるようにするなどして、水頭の位置エネルギーを圧力元とする。このモデルでは電位が重力ポテンシャルと等価である強みがある。 第2の方法は、圧力を生み出すポンプを用いて、重力は用いないものである。こちらは回路の電源が明確になり、回路を完成させられる点において有利である。この方法については、次節で検討する。 その他の方法でも、流体の流れを扱う方程式と電荷の流れを扱う方程式の類似性に準拠している。流量と圧力は定常の場合でも非定常の場合でも、水流のインピーダンスから計算できる。水流のインピーダンスは、水圧と体積流量の比として定義される。このとき、圧力と流量はフェーザ表示で扱われるため、大きさと共に位相も持つ。 音響学においては、水流モデルの変種として、圧力と音速の関係を音響インピーダンスと定義するものが使われている。この方法では、穴を1つ開けた大きなキャビティ(空洞)はコンデンサに類似する。圧力が時間に依存して大気圧と異なる場合、キャビティに圧縮エネルギーが蓄えられる。穴(あるいは長い管)は空気の流れの運動エネルギーを蓄えるインダクタに類似する。 回路によるモデルは、磁気ミラー中でのプラズマの流体力学的不安定性のフィードバック安定化をモデル化するためにも使用された。この応用は、極板への電圧印加によってプラズマを中心に維持するためのものである。乱流および非線形効果が存在していることを除けば、プラズマは(アナロジーではなく)本当の電気回路を作ると考えられる。
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