水利事業前史とは? わかりやすく解説

水利事業前史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/01/28 17:33 UTC 版)

永田氏 (水戸藩)」の記事における「水利事業前史」の解説

永田氏の祖は武田氏仕えた金山衆であり、甲州山梨県)の黒川金山経営関与していた。合戦の際には城攻め担当していたが、武田氏滅亡後徳川家康仕え黒川金山始めとする徳川領内金山採掘行っていた。 後に水戸藩水利事業携わる永田茂衛門家業継いだが、黒川金山はじめとする周囲鉱山は既に衰え城攻めを必要とする合戦なくなっていた。また、江戸幕府諸国において金銀採掘することを禁止したため、茂衛門零落して浮浪人同然となった。そのため、茂衛門と息子の勘衛門常陸にて金銀採掘を行うべく1640年寛永17年)に江戸から現在の城里町域にある錫高野移住した。そこで錫の採鉱に当っていたが価格下落したため中止した。後に現在の常陸太田市域にある町屋移住して久慈郡多賀郡内で鉱山を見つけ出し水戸藩許可得て鉱山経営行ったこの頃に茂衛門が関わった鉱山として日立鉱山町屋金山挙げられる町屋移住した当時永田茂衛門50前後であり、息子の勘衛門245歳であった水戸藩領内では、1641年寛永18年)と1642年寛永19年)に旱魃による凶作続いた後者旱魃は特にひどく、6,940人が飢え、4,084匹の馬、85匹の牛が被害にあった当時雨水のみを利用する水田多く農民種籾食いつぶし身売り逃亡まで起き有様だった。このため水戸藩では旱魃対策として、領内に江堰・溜池築き水利土木事業振興することとした。水戸藩初代藩主徳川頼房は、奉行望月五郎左衛門灌漑用水対策の任を命じた望月町屋にいた茂衛門・勘衛門水戸藩推薦し2人がこの事業担当することとなった。この推薦は、望月が茂衛門同じく武田氏旧臣であり、金山衆優れた土木技術有していることを知っていたためと考えられている。

※この「水利事業前史」の解説は、「永田氏 (水戸藩)」の解説の一部です。
「水利事業前史」を含む「永田氏 (水戸藩)」の記事については、「永田氏 (水戸藩)」の概要を参照ください。

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