気体成分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 18:12 UTC 版)
腸内のガスの9割は体外から口と鼻を通って入ってくるもので、残りの1割は体内の微生物により造られる。主成分を以下に示す。 窒素(体外から取り込まれたもの) 酸素(体外から取り込まれたもの) メタン(体内のメタン生成古細菌により生産) 主に肛門の近くにいるメタン菌によって合成されるが、メタン菌の数や活性度によりメタンの量が変わる、それらは環境ではなく遺伝により変わると考えられ、3人の内2人はメタンを一切含まない屁をする事がわかっている。メタン菌が少ないと硫酸還元菌が優勢になるため硫化水素 (H2S)が増加することもある。 二酸化炭素(体内の好気呼吸微生物により生産されるほか、体外からも取り込まれる) 水素(微生物により排出)体内の古細菌がメタンを合成するために、もしくは硫酸還元菌が硫化水素を合成するために消費する。 微量だが臭いの元となる成分酪酸 - 腐ったバターのような臭い。 硫化水素 - 腐った卵のにおいがある。タンパク質の分解や硫酸還元菌の活動によって作られる。 二酸化硫黄 - タンパク質の分解によって作られる。 二硫化炭素 - タンパク質の分解によって作られる。 アンモニア - 尿素と関係がある。 ホスフィン - 魚臭いにおいがする。リン酸塩 (PO43-)や食物中のリン (P)と関係がある。 インドール スカトール - 糞の臭いの成分。消化管内でトリプトファンから分解される。 その他の成分腸内細菌 これは大腸菌等の腸内菌が、ガスを排出する際に一緒に放出されてくるものである。一回あたり数千~数万個が放出されると言われる。 口臭が腸内ガスに近い臭いを発することがある。これは便秘している腸から腸内ガスが吸収され血管内を運ばれ、肺から放出され口腔に至る為である。 屁には水素、メタン、硫化水素など可燃性ガスが含まれるため、ライターやマッチで火を近づけると燃えることがある。これは体質、食したものなどによる成分によって、よく燃える場合と燃えない場合がある。面白半分に行うと、二酸化硫黄(SO2)を発生したり、火炎による火傷を起こしたりする恐れがある。
※この「気体成分」の解説は、「屁」の解説の一部です。
「気体成分」を含む「屁」の記事については、「屁」の概要を参照ください。
- 気体成分のページへのリンク