毛細血管モデルを通過しにくくなる原因
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/09 09:41 UTC 版)
「血液サラサラ」の記事における「毛細血管モデルを通過しにくくなる原因」の解説
「ドロドロ血液」では血液の成分に、以下の3つの変化が起こっているという。 赤血球の変形能の低下 赤血球は、毛細血管モデルを変形して通っていくため。 血小板の凝集能の高まり 血小板が集まってかたまりになると毛細血管モデルをふさいでしまう。 白血球の粘着能の高まり 白血球がくっつきやすくなっていると毛細血管モデルを通過しにくい。 これら3つの変化が必ずしも同時に起こるわけではなく、別々に起きることが多いという。 この観測では、実際には毛細血管モデルを流れていく血液の成分の「赤血球が形を変える能力(変形能)」、「白血球の粘着能」、「血小板の凝集能」を観察する。 血液を検査するためには採血して体外に血液を出す必要がある。体外に出た血液は赤血球が凝集し固まるが、菊池はこの凝集はドロドロ血液には関係がないと述べている。 「ドロドロ血液」の状態は、肉を多く食べる人や、糖尿病や高脂血症など生活習慣病の場合に特徴的であるという。栗原は成人医学センターでの観測をもとに、血液検査で中性脂肪の数値が悪い人や、肥満や糖尿病の人がドロドロ血液になっていると述べている。また、脂肪肝では全員がドロドロであると述べている。菊池は検査した10%ぐらいの人がドロドロであったと述べている。 ドロドロ血液になる原因 赤血球 赤血球の膜が堅くなる食事が原因の一つ。動物性脂肪に多い飽和脂肪酸は膜を堅くし、逆に魚に多いω-3脂肪酸は膜を柔らかくする。この場合、膜が堅いために赤血球の形が丸ではなく変形していることもある。栗原は、糖尿病で血糖値が高い場合、赤血球がくっついているが、血糖値が下がればくっつかずに流れるようになると述べている。 血小板 血圧が高くなると、血小板の凝集性が高まる。また血中の中性脂肪が多いためレムナントが増え、赤血球の膜が破れアデノシン二リン酸が放出されることでも凝集性が高まる。 白血球 タバコや過労やストレスによって粘着性が高まる。白血球の粘着性が高まるのは活性酵素が発生し、白血球がダメージを受けるためである。
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