毒性・作用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 01:05 UTC 版)
特にトルエンを主として、シンナーに含まれる有機溶剤には中枢神経麻痺作用があり、蒸気吸引により酔っ払い状態になる。 例えばトルエンの場合は100 ppm程度から急性中毒を起こし、軽度であれば悪心・頭痛・嘔吐・倦怠感などが起こり、重症になると運動機能異常・意識消失・知覚異常などが起こり、最悪の場合呼吸困難をおこして死に至ることもある。また生きていたとしても中枢神経の変化を起こす可能性がある。 長期にわたって吸い続けると依存症になり、吸引常習者は感情不安、意識障害、幻覚、妄想、一時的意識喪失などの症状が現れ、脳神経が冒されて中毒性精神病になりやすい。MRI画像を見ると脳が萎縮していることが多い。 中枢神経麻痺作用がある理由は、アルコール(酒)と同様に有機溶剤が脂溶性であり、大脳の構成物質も脂肪の一種であるリン脂質であることから、血液脳関門を容易に突破するためである。
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