ざん‐しん【残心】
残心(ざんしん)
残心
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/07 00:23 UTC 版)
残心(ざんしん)とは日本の武道および芸道において用いられる言葉。残身や残芯と書くこともある。文字通り解釈すると、心が途切れないという意味。意識すること、とくに技を終えた後、力を緩めたりくつろいでいながらも注意を払っている状態を示す。また技と同時に終わって忘れてしまうのではなく、余韻を残すといった日本の美学や禅と関連する概念でもある。
- ^ 月水庵『剣道&居合道』
- ^ 弓道への誘い『弓道八節、第八節「残心(残身)」』
- ^ 伊丹市教育委員会 保健体育課『なぎなた競技の見方(ルール)』
- ^ 亀仙人『鬼手八方の基本動作』
- ^ 『天神真楊流柔術極意教授図解』 (初版 明治26年発行)において、これらの心構えの説明がある。
- ^ 壷中庵 喫茶の世界『茶道百首歌』
- ^ 安延山 承福禅寺 『禅語に親しむ: 一期一会』
残心(ざんしん)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/28 00:45 UTC 版)
矢が放たれた後の姿勢。「残身」とも書く。 「離れ」後、そのままの姿勢を数秒保ち、心身ともに一息置く。 精神を意味して「残心」、身体で意味して「残身」と書く。
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残心
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 18:09 UTC 版)
残心(ざんしん)とは日本の武術、武道および芸道において用いられる言葉であり、武術、武道としての柔道における残心は、「相手を投げた後、相手の反撃に備える態度と心構え」 等、技を決めた後も心身ともに油断をしないことを言う。たとえ相手が完全に戦闘力を失ったかのように見えてもそれは擬態である可能性もあり、油断した隙を突いて反撃が来ることが有り得る。それを防ぎ、完全なる勝利へと導くのが残心である。投げ技で崩れず態勢を保つ、立技から寝技へのスムーズな移行、相手の当身を意識する、当て身を含む形の技法においてはとどめの当て身を入れる動作をする等も柔道における残心となる。なお、柔道の投げ技には捨て身技も含まれており、寝技の攻防技法も含まれ、形の技法の中には居取り技も含まれるため、常に立ち姿勢で残心を取る訳ではないことを留意する必要もある。講道館柔道の母体の一つになっている天神真楊流においては、技を行う前の心構えとして「前心」、技の挙動中の心の動きとして「通心」、挙動を終わって我が目を相手に注ぐこととして「残心」を説き、前心、通心、残心まで気を抜いてはいけないことを説いている。また、残心は、茶道や日本舞踊など日本の芸道にも用いられるように、柔道における礼法にも通じる。何があっても興奮せず、油断せず、ゆとりを持ちながら周りを意識し、感情を抑えて冷静な態度・平常心を保ち、謙虚に勝敗を受けとめ、相手の気持ちを考えることができる。実戦から生まれたこのコンセプトは、確実なことがないという覚悟と同時に、倒した敵に対する懺悔と敬意を表す。 安全面において:全日本柔道連盟主催の安全指導講習において、体育としての指導、初心者指導における柔道の「受け身」を指導する際、安全に受け身が取れるために、安全面でのキーワードとして 危険な時は自ら倒れる「潔さ」 相手を投げる時は倒れない「残身(心)」 互いの柔道衣を引っ張り合ってバランスを保つ「命綱」 の大切さを強調している。
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