残された謎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/09/12 03:52 UTC 版)
『リーンの闇砦』は謎が多く残されてしまっている作品でもある。このリプレイは本来語る予定であったストーリーのほとんどを語りきれないまま最終回を迎えているのである。 『闇砦』は元々の予定では、前作『フォーチューンの海砦』で語られた「サライと八導師」が世界を裏切り七つの宝珠を封印したことをきっかけに、宝珠をめぐる騒乱がラース=フェリア全土で発生し、十六都市国家評議会と十六王紀時代を終焉に導いた「宝珠戦争」(『聖神官サライの反乱』とも呼ばれる)の真実を明かす物語になる予定だった。実際、連載開始前の予告漫画ではサライの姿がアップに映っているし、ゲーム・フィールド版『海砦』単行本でもあとがきで十六王紀969年のサライの死に纏わる話になることをほのめかしていた。 『リーンの闇砦』の作品中ではそのための伏線などもばら撒かれているが、プレイヤーがあまりにシナリオの本筋に乗ってこないうえに、「ダンジョン編」が追加されたことによるストーリーの停滞が加わって、「サライと八導師」を全く(表に)出さずにリプレイをまとめることになってしまったのである。また、ファラウスがラスボスになってしまったことで、ここでクライマックスを迎えるのが綺麗だということになった事情も強い。その結果、サライたちの物語が全く語られなかったのはもちろん、PCたちに対する主要な敵役のはずであった「闇の宗教残党組織」の内情でさえほとんど謎のまま連載は終了してしまった。白の仮面魔導師にいたっては途中で行方をくらましたまま最終回まで登場しない。 残されたいくつかの謎は後の砦シリーズ作品の伏線や『セブン=フォートレス』シリーズの設定、シナリオフックなどに使われている。『セブン=フォートレス V3』のシナリオ集『ラース=フェリアの嵐』で白の仮面魔導師の正体が、『セブン=フォートレス メビウス』のソースブック『エルキュリア』やファミ通文庫判『海砦』下巻の巻末記事でサライの死の真相が明かされたことなどはその一例である。
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