歴史資料の指定
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1975年(昭和50年)の文化財保護法改正により、新たな指定分野として「歴史資料の部」が新設された。「歴史資料の部」の重要文化財新規指定は1977年(昭和52年)に初めて行われ、この時は「長崎奉行所キリシタン関係資料」(東京国立博物館)と「春日版板木」(奈良市・興福寺)の2件が指定された。なお、従来「絵画」「書跡・典籍」等として重要文化財に指定されていた物件で「歴史資料の部」に移されたものもある。一例を挙げると、仙台市博物館保管の「慶長遣欧使節関係資料」は1966年(昭和41年)に「絵画の部」の重要文化財に指定されていたが上述の文化財保護法改正に伴って「歴史資料の部」に移され、2001年(平成13年)に歴史資料としては最初の国宝指定を受けている。 歴史資料として指定を受けているものには政治家、学者などの歴史上の人物に関する一括資料、古写真やその原板、古地図、古活字、科学技術関係資料、産業関係資料などさまざまなものがある。人物関係資料としては高野長英、間宮林蔵、坂本龍馬、大久保利通、岩倉具視などの一括資料がある。科学技術関係では平賀源内のエレキテル、初期の天体望遠鏡、天球儀、モールス電信機、メートル原器などがある。産業関係では初期の印刷機、製紡機、鉄道車両などがある。
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