構造群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/02/09 04:18 UTC 版)
E が構造群(英語版)(structure group)を持っている場合は、接続形式のタイプをさらに特定することができる。これは E の標構 e の特定したクラスを考えると、リー群 G と関連付けられる。例えば、E に計量(英語版)(metric)があると、各々の点で標構を正規直交基底として機能させることができる。すると構造群は、標構の正規直交性を満たすので、直交群(orthogonal group)となる。別な例を以下に示す。 前のセクションで考えた通常の標構は、k を E のファイバーの次元とすると、構造群 GL(k) を持っている。 複素多様体(概複素多様体でもよい)の正則接バンドル。 ここの構造群は GLn(C) ⊂ GL2n(R) である。 エルミート計量が与えられている場合には、構造群はユニタリ標構の上の作用するユニタリ群へ簡約する。 スピン構造を持つ多様体上のスピノル。標構は、スピン空間上の不変内積に関してユニタリであり、群はスピン群へ簡約される。 CR多様体上の正則接バンドル。 一般に、E をファイバー次元が k であるベクトルバンドルとし、G ⊂ GL(k) を Rk の一般線型群のリー部分群とする。(eα) を E の局所標構とすると、行列に値を持つ函数 (gij): M → G は、eα の上に作用し、新しい標構 e α ′ = ∑ β e β g α β {\displaystyle e_{\alpha }'=\sum _{\beta }e_{\beta }g_{\alpha }^{\beta }} を生成する。2つのそのような標構は、G-バンドルの構造を持つ。非公式には、互いに局所的に G に関係している全てのファイバーを持つような標構のクラスを選んだとき、ベクトルバンドル E は G-バンドルの構造を持つという。公式な言い方をすると、E は構造群 G を持つファイバーバンドルであり、構造群の典型的なファイバーは、その上に GL(k) の部分群として自然な G の作用を持つ Rk である。
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