森重敏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/21 08:25 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動森重敏
区切りの違う二人の学者がいる。
- 森重敏 (心理学者)(森 重敏、もり・しげとし、1917-2012) - 教育心理学者
- 森重敏 (国語学者)(森重 敏、もりしげ・さとし、1922-2007) - 国語学者
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森重敏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 09:02 UTC 版)
松本克己の論文の発表は1975年3月(書かれたのはその1年前)であるが、それと時を同じくして同年9月、森重敏は「上代特殊仮名遣とは何か」を発表し、松本とは別の観点から上代特殊仮名遣の8母音説に異議を唱えた。発表は9月であるがこれが執筆されたのは同年2月であり、「定説」であった8母音説に対する反論がほぼ同じ時期に執筆されたことになる。 まず森重は、体言において感嘆の際にいかなる助詞も付けないで単語がそのままで使われる時、助詞の代わりのような役目で単語の音韻そのものを「イ」音を加重させることがあると説いた。すなわち、「花」であればそれが「花よ」という形を取るのではなく「ハナィ」あるいは「ハィナ」「ハィナィ」と、母音そのものに「イ」を付け加えることによって表現することがあるというのである。ここからア段音にイを加重させたものがエに、ウ段音にイを加重させたものがイに、オ段音にイを加重させたものがオになり、それぞれ乙類と呼ばれる音になったというのが森重説の要旨である。 森重説でも最終的に日本語の母音体系は5母音であったとしている。すなわち、万葉仮名に見られる用字の使い分けは渡来人が日本語にとって不必要であった音声の違いを音韻として読み取ってしまったものだとするものである。森重はそれをあたかもヘボン式ローマ字が日本語にとって必ずしも必要な聞き分けでないsh, ch, ts, fなどを聞き取ったことになぞらえ、上代特殊仮名遣い中「コ」音のみが平安初期にまで残ったにもかかわらず、ひらがなにその使い分けが存在しなかったことなどを傍証として挙げている。
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