東海地方の大凧揚げ習俗
名称: | 東海地方の大凧揚げ習俗 |
ふりがな: | とうかいちほうのおおだこあげしゅうぞく |
種別1: | 風俗習慣 |
保護団体名: | |
選択年月日: | 1992.02.25(平成4.02.25) |
都道府県(列記): | 静岡,愛知 |
市区町村(列記): | |
代表都道府県: | 静岡県 |
備考: | 所在地が二都道府県以上にわたるもの(このデータは種別1から移行しています) |
解説文: | 凧は、東アジアおよび東南アジアに伝播の中心を持つ遊具とされ、世界の各地に広く分布している。しかし凧は単なる遊具にとどまらず、それぞれの地域の伝統的な行事や生活習俗のなかで重要な位置を占めている。 わが国の凧揚げの習俗は江戸時代の中期以降に広く流行し、正月の風物詩として親しまれてきたが、各地には正月以外の季節に凧揚げをする例が多く、むしろこのほうが本来の姿ではなかったかと考えられる。このなかで、五月の端午の節供に子供の初誕生を祝って大きな凧を揚げる習俗が、わが国の各地に見られる。この習俗は子供の成長祈願を主とするものであるが、同時にいわゆる凧合戦と呼ばれる競技の要素を伴うことでも知られている。 東海地方でも、静岡県や愛知県下の遠江・駿河・三河地方一帯に、五月の節供に大凧を揚げる習俗が広く見られた。静岡県の浜松市域を中心とする地域では、現在も五月の節供をタコイワイなどと呼び、長男の誕生を祝って町内の若い衆や母親の実家・親戚などが、大凧を贈って揚げる習俗が残っており、このなかでも浜松の凧合戦はよく知られている。愛知県下でもかつては三河地方を中心に、五月節供をハツダコと呼んで、長男の初節供に大凧を贈る風習があったことが、報告されている。 以上のように、これらの地域は伝統的な習俗と共に地域的な特色をも豊富に残しており、これらの地域を対象として大凧揚げの習俗や製作技術等について記録保存の措置を講ずるものである。 |
人生・儀礼: | 早尾のスッキョン行事 春日の婿押し 木幡の幡祭り 東海地方の大凧揚げ習俗 泉山の登拝習俗 生子神社の泣き相撲 白石市犬卒都婆のゴンダチ |
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