村上ファンドとの関連
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2006年6月13日の参議院財政金融委員会において、福井は、村上世彰(村上ファンド事件で6月5日逮捕)が率いていた村上ファンドに1000万円を投資していたことを明らかにした。投資したのは1998年に日銀副総裁を辞任後、富士通総研の理事長を務めていた1999年の秋で「村上の志を激励」する目的と話した。日銀総裁に就任後も日銀の内規(「日本銀行行員の心得」)に抵触しないとの判断のもと、同ファンド投資を解約せず継続して保有。しかし、2006年2月には「村上の投資行動が当初のものと変わってきたように感じたため」、同ファンドを解約するに至ったと話した。 [参考資料]「日本銀行員の心得」の7の(2)項 (2) 現担当職務と個人的利殖行為との間に直接的な関係がなくとも、過去の職歴や現在の職務上の立場等に照らし、世間から些かなりとも疑念を抱かれることが予想される場合には、そうした個人的利殖行為は慎まなければならない。 野党各党首は、福井が同ファンドへ投資したのは総裁就任前だが、就任後に「解約」手続きをすることで利益が確定するため、これが「利殖行為」にあたるとして道義的責任を問題視、辞任を要求。2006年7月に行われた読売新聞の世論調査では、「辞任」を求める声が72%に達した。一方、与党ならびに財界関係者、金融市場関係者の大多数が「辞任の必要はない」とコメント。福井本人も猛省はしているものの「職責をまっとうする」と辞任は否定。一方、同様の問題の再発を防止するため、日銀の内規については早期改定が実施された。[要出典]尚、6月20日に福井が国会に提出した村上ファンドへの投資に関する資料によると、2005年末現在の同ファンド投資による利益総額は1473万円(同投資に伴う元本・配当金は全額、日本赤十字及び海外留学生受入支援慈善団体に寄付したとのこと)。 尚、福井の家族は夫人のみ。2006年6月に夫妻合わせて約3億5千万円の資産を公開。住居は上場企業の平均的サラリーマンが真面目に努力すれば入手可能な範囲のマンションに住む。なお、同ファンド以外で福井が保有する株式は、福井が非常勤取締役などを務める際に取得したものであるが、速水優前日銀総裁は、就任の際に社長だった日商岩井の株式をすべて財団に寄付した事実がある。[要出典] 尚、村上ファンドの母体とされるオリックスの宮内義彦との関係について、「個人的には非常に親しい関係にあるが、村上ファンドについて話をした経験は一度もない」と答弁している。[要出典]
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