有朋寮
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有朋寮(ゆうほうりょう)は宮城県仙台市太白区鹿野2丁目19-5 (982-0023)にあった学生寮である。1953年に建造された木造2階建ての寮である。2001年に大学によって2003年3月31日をもって廃寮すると決定されたが、有朋寮の廃寮に反対した学生がその後も残り続けた。その後、大学側が寮生に対して明け渡し裁判を起こした。2006年4月25日に高等裁判所判決が出た。2006年9月14日最高裁判所は寮生側の上告受理申し立てを棄却した。2006年12月16日に強制執行が行われ、残り続けていた寮生が排除された。 有朋寮の老朽化のため、1989年から有朋寮の学生は立て替えを要求していた。しかし、当時の文部省(現在の文部科学省)では新しく寮を建設するにあたって、個室化や食堂の廃止、国庫負担分と学生負担分の明確化などを条件として定めており、この条件に学生側が反発したことから立て替えは進まなかった。 膠着状態のまま年月が過ぎたが、2000年9月1日に有朋寮と同じく木造の昭和舎が全焼する事件が発生、大学側は学生側との協議を待つことはできないと判断した。そこで2001年に2003年3月31日をもって廃寮とする決定がなされた。 しかし、廃寮決定に反対している10人程度の寮生が有朋寮に住み続けた。2002年度には廃寮反対運動に賛同する理学部の新入生が大学の反対・制止を振り切って入寮したため、翌年には理学部教授会が当該学生に対して無期停学処分を下した。 2006年12月18日、理学部で臨時教授会が行われ、強制執行により停学理由が消滅したとして、停学解除が全会一致で決定された。
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