曾我廼家五郎とは? わかりやすく解説

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そがのや‐ごろう〔‐ゴラウ〕【曽我廼家五郎】


曾我廼家五郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/25 02:28 UTC 版)

そがのや ごろう
曾我廼家 五郎
本名 和田 久一
生年月日 (1877-09-06) 1877年9月6日
没年月日 (1948-11-01) 1948年11月1日(71歳没)
出生地 大阪府堺市
職業 喜劇役者、喜劇作家
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曾我廼家 五郎(そがのや ごろう、本名:和田 久一1877年9月6日 - 1948年11月1日)は、日本喜劇役者・喜劇作家。大阪府堺市出身。

「笑って泣かせる」スタイルで舞台俳優として活躍する一方で、「幸助餅」「葉桜」「張子の虎」「へちまの花」など自選「36快笑」を含め1000余りの脚本を遺した。自称「泉州堺の産・一堺漁人」。

経歴

1877年の宿院町に生まれる[1]1890年、13歳の時母とともに丁稚奉公に大阪に出る。2年後、歌舞伎俳優・中村珊瑚郎の弟子となり中村珊之助として、翌年の1893年浪花座で初舞台を踏む。

1902年、大阪福井座で中村時蔵(後の3代目中村歌六)の弟子の中村 時代 ときよ、のちの曾我廼家十郎と出会う。別年、曾我廼家一満とも出会う。1903年、珊之助と時代を改め五郎と十郎を名乗る。そして1904年、それまでのに飽き足らなくなった一満、五郎、十郎の3人は師匠の下を飛び出し、新しい笑いを作るべく「曾我廼家兄弟劇」を伊丹・有岡座で旗揚げした。同年には堺・宿院の卯之日座と尼崎・桜井座で初めての興行を打ち成功。日露戦争をネタにした「無筆の号外」が大当たりした[2]。しかし1913年、芝居観の違いから、十郎と別れ五郎一座となる。以後再び「喜劇」の名を使うことはなかった。

この頃渡欧し欧州の芝居・喜劇を学び、帰国後五郎劇を結成する。その後たびたび平民劇団、曾我廼家五郎劇、五郎劇と改名する。平民劇団時代は本名で演じていた。1920年頃から社会劇に移行。1936年所得番付一位。1937年自らが選んだ脚本を、三十六歌仙にあやかり「36快笑」として天満天神に奉納する。1938年には両国国技館で横綱の土俵入りのお笑い芝居を演じた。喉頭癌で声が出なくなっても道頓堀中座の舞台に立ち続けた。

日本の近代喜劇の第一人者として、榎本健一古川ロッパら喜劇人の尊敬を集めた。特にロッパは、声の出なくなった五郎に、得意の声帯模写で代役を勤めたいと申し出た。没する直前、楽屋で脚本をしたためながら曾我廼家五郎八に対して「五郎八よ、やっぱり芸人は舞台に出てナンボやなあ、楽屋にいてるモンと違うな」と呟いたという。

死後の1948年12月、五郎と十郎の流れを汲む弟子たちが合流して、中座で松竹新喜劇が結成された。

関連人物

刊行文献

脚注

  1. ^ その他のゆかりの人々”. 社団法人堺観光コンベンション協会. 2018年3月14日閲覧。
  2. ^ 池田文庫の本棚放浪記【第26回】~笑い泣き人生~ | 阪急文化財団ブログ”. 阪急文化財団. 2023年11月18日閲覧。
  3. ^ 『【西条昇の喜劇史研究】チャップリンと曽我廼家五郎』”. 西条昇教授の芸能史研究. 2022年11月17日閲覧。
  4. ^ 企画展 曾我廼家五郎 - 「喜劇」の誕生”. 日本芸術文化振興会. 2022年12月5日閲覧。
  5. ^ 板尾創路 NHK人物録 NHKアーカイブス”. NHKアーカイブス. NHK人物録. 2021年5月1日閲覧。

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