明治時代から戦前まで
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 09:22 UTC 版)
現在のエロ本につながるようなものとしては、古くは1875年(明治8年)に『造化機論』が出る。これは西洋式の科学的な理論に基づいた性学書で、当時の一般人にはなじみのなかった精子と卵のことなども解説されていた。道徳的には保守的で、エロ本と言うにはやや上品であったようだが、男女の性器の図解等もあり、現在のエロ本のような関心で見られた面も強かったらしい。当時はこれに次いで類書が多数出版された。明治末から大正になると、その種の本も次第に娯楽的な彩りを持つようになった。 大正期には雑誌『変態心理』『変態性欲』などが出て、変態性欲まで幅を持つようになった。昭和にはいると雑誌『グロテスク』や『猟奇画報』『世界猟奇全集』など、エログロ、特に猟奇という言葉で表されるような内容の書籍雑誌が多数出版された。ただし検閲などの統制下でもあり、それらは会員制等の下での限られた部数のものであった。しかし次第に自由な出版を弾圧する姿勢が強まり、1930年頃には表向きとしてはエロ本は全滅する。もちろん地下出版や非合法出版は多数あった模様であるが、それらについては詳しい記録が現存する。
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