旱魃と飢饉の原因
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/23 16:13 UTC 版)
「東アフリカ大旱魃 (2011年)」の記事における「旱魃と飢饉の原因」の解説
太平洋で生じたラニーニャ現象などの影響で、東アフリカ地域では2年連続で降雨不足となった。ケニアとエチオピアでは2011年、ソマリアでは2010年から2011年にかけて、雨季にまとまった雨が降らなかった。多くの地域で、4月から6月の雨季の降水量は、1995年から2010年の平均の30%未満だった。このため、作物の収穫不足、家畜の発育不足が、地域によっては40から60%以上発生した。家畜から取れるミルクの量も減少した。これにより、穀物の価格が上昇する一方で、家畜の価格と労働賃金が大きく下落し、地域の総購買力が減少した。また、ソマリア南部では数年前からイスラーム武装勢力アル・シャバブとソマリア暫定連邦政府が戦闘状態にあり、特にアル・シャバブは国連の援助に政治的意図があると拒絶しているため、危機を促進させている。 アメリカ合衆国国際開発庁の長官ラジブ・シャー(英語版)は「サハラ以南の地域の気温上昇と乾燥が、地域社会の活性を失わせたことは間違いが無い」と、気候変動が大きな影響であると述べた。一方で、国際家畜研究所(英語版)の2人の研究者は、ラニーニャ現象の影響は認められるものの、気候変動に直接影響を与えたかはまだ定かではないとしている。
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